ようやく感覚が戻ってきた感じがする。
やっと。
長かった。
正直、それはコロナでも心臓の病でもなかった気がする。

心臓は長年のストレスのせいかもしれないし
様々な薬物のせいかもしれないし
ワクチンのせいだったかもしれないし
それこそ遺伝のせいだったかもしれない

もうね、正直言えば何のせいでもいいし
どうでもいいんだ。結果も設定も変わるわけじゃない。

雑音は聞こえない。否、聞こえているけど気にならない。
前までは、その雑音にいちいち反応して
何度も何度も後悔していた。

今はもう全く気にならない。
同じ時間を生きて、同じ言葉をしゃべっているけど
全く違う価値観や感覚だから。

失ったものを数えることはしない。
失っていなかったと後から知ることの方が多いから。

すぐに物を失くす性質。見失ってしまう癖。
携帯電話、鍵、財布・・・・毎朝、仕事に出かけて
忘れ物をとりに何度も家に戻っている自分がいる。

ヤベッ!携帯忘れた!
ああっ!財布忘れた!
マジか!免許忘れた!
毎日やる。やっている。

けどね本当に失っている事はないんだ
なぜなら忘れ物は確実に俺の部屋にあって
確実にこのエリアにあって

絶対にこの新宿にあって
東京に、日本に、この世界にあるから

本当に引き裂かれてしまった
あの「違う時間」や「世界の裏側」にいってしまった愛と比べれば
なんてことはない。

忘れ物や落とし物なんて
探す必要がない程にすぐ近くにある。
しかも最終的に替えが効く。代わりのものがある。残念ながら。

そうは言えども携帯、財布、免許とかないと不便だから
探すけれども。鍵とかね。

探す気力も起きなくなるぐらいの圧倒的な失くしもの。
それを探そうとするからおかしくなったんだと思う。

ずっとあの椅子に座っていたんだ
あの空き地の片隅にあったボロボロの椅子。
母親が運転する車の窓越しに見た、あの刺青の老人が座っていた椅子。

少し眠って夢を見ていたようだ。
どのぐらいの時間が過ぎたのだろうか・・・・
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心臓をやってしまい、戦線離脱した。
バンドを、パンクを
この街にやりにきた人間にとっては
歯痒い部分もあったけど、不思議としがみつきたい衝動
悲観的な感情などはなかった。

躊躇なく繋いでいた手を放して群れから離れた。
正直、疲れている部分もあったんだと思う。

環境の激変に怖くなったり不安になったりすると思っていた
けど俺は妙に安心したのを憶えている

安心と同時に
探していた圧倒的な失くしもの達。
それらが残してくれたカケラやキラメキの存在に気づきはじめたんだ。

この世界に残してくれたカケラやキラメキ
それらはどれだけ時間が経過しようが消えることはなく

迷える命を導く指標となって照らしてくれる

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生きながらえた自分がどうこの命を使い切るかってだけが
今の俺のテーマなんだよ。

俺は30年前にここに来た。
憧れ切った町、東京に。

やっと書けた歌がある。
それを歌わなければいけない。

心臓病になった俺がバンドから離脱した時
メンバーはマジで踏ん張った

俺抜きでツアーを廻り
俺が居る時よりもライブは盛り上がり、大勢のオーディエンスが押し寄せたけど
メンバーはマジで不安だったと思う。
オワコン扱いされたり、手のひら返したような態度をとる人もいた。

当たり前だよな。誰もがサヴァイヴしてんだから。

だけどねDIRTY OLD DRUNXはそんな時期に
顔色一つ変えずに、サポートしてくれたんだよ。
リハビリしている俺に何度も連絡くれてさ
あの時、本当にうれしかったんだぜ。

だから俺がマジで復活したらDIRTY OLD DRUNXとやりたかったんだよ
それが9月7日(日)新宿ロフトで叶うんだ

絶対にみんな見に来てくれよ
あんまり俺、こういう感じで言わないけど
歴史の証人になった方がいいと思うんだ。

ほんで俺達とDIRTY OLD DRUNXを心に焼き付けてほしい
DIRTY OLD DRUNXはオープニング・ゲストってなってるけど
実質は2バンドの対バンだからね。

さあ、あの手術後、先が見えずに塞ぎこみそうだった俺を
助けてくれたDIRTY OLD DRUNX。

お礼は10倍返しさせてもらうぜ!

NANA BIRTHDAY

あと俺不在のTHE PRISONERで歌い切ったNANA GNAR GNAR
彼女の生誕祭の意味合いもあります。

みんなで最高の日にしようぜ!